パワーを必要とする高性能の自動車やオートバイにはメーカー推奨である「ハイオクガソリン」
各社独自の商品名で世に出回っていますね。この各社オリジナルのハイオクガソリンが実はガソリンスタンド(以下GS)出荷前のタンク内で混合されていることが毎日新聞の取材でわかりました。
現在出回っている主なハイオクガソリンの商品名は
〇ENEOS
・ENEOSハイオクガソリン
〇出光昭和シェル
・出光スーパーゼアス
・Shell V-Power
〇コスモ石油
・スーパーマグナム
他にはキグナス石油:α-100、太陽石油:SOLATOプレミアムガソリンがあります。
各社のハイオクガソリンの商品名はブランド名になっているので「銘柄」で選んで愛車に入れている方も多いと思います。私もそのうちのひとりでShell V-Powerを好んで入れています。
HPによると
物流コスト削減を目的に貯蔵タンクを他社と共同利用するようになったためだが各社は公表していない。複数の関係者は「混合出荷」は約20年前から各地で行われていると証言する。
(毎日新聞6/28朝刊から)
石油連盟も今年6月に削除するまでホームページで公開する消費者向けパンフレットに「ハイオクなど各社独自技術で開発した高品質製品は独自ルートで供給されている」と記載されていた。
(毎日新聞6/28朝刊から)
こういうことなので当然ながらGSは混合されているなんてことは知りません。
しかし、東大阪市のGSに対してENEOSが2月に回答した文書には
コスモと同一のタンクを利用している
と記載があったということです。
またこんなことも
ENEOSとコスモが出資する「東西オイルターミナル」(全国23ヵ所)の関係者は「約20年前から2社は同じタンクから出荷している」と証言。別の関係者も「99年から旧出光(現・出光昭和シェル)とコスモのタンクは同じ」と話した。
(毎日新聞6/28朝刊から抜粋)
えぇー!20年も前から!!全く知りませんでした。以前、自動車の燃費計測をする動画で「○○社のハイオクを入れると燃費が良くなりました!」というのを見たことがあります。ユーザー側でも個人的に各社のハイオクを入れてみてどこのハイオクが燃費いいかなというのをやってみた方もいらっしゃるでしょう。
これは意味がなかったことになってしまいます。
混合しているなら各社共通になってしまうのでどこの会社のハイオク入れても変わらないということになります。
大手3社(ENEOS・出光昭和シェル・コスモ石油)は次の様にコメントしています。
「自主規格を満たすことを確認し自社製品として販売している」
(毎日新聞6/28朝刊から)
キグナス石油・太陽石油は
「国の品質基準を満たしている」と回答。
出光昭和シェルは
「Shell V-Powerのブランドで販売するハイオクについては他社製と混合していない」と回答。
現時点では混合しているのかしていないのかはわかりません。
ひとつ言うとすれば日本の石油精製技術は世界トップクラスです。各社のハイオクガソリンが仮に混ざって販売されているとしても高品質なハイオクには変わりはありません。一番やってはいけないのはハイオクとレギュラーを混ぜて使用することです。オクタン価が違うからです。
しかし「販売商品が実は各社混ざっていました」は大問題です。今後石油連盟はどのようなコメントを発するのか注目したいと思います。
またハイオク仕様車にレギュラーを入れてはいけないのという話をよく聞きます。これは現在の車はコンピューター制御になってますので燃調等を補正してくれます。壊れることはまずありません。ただ本来のポテンシャルは発揮できなくなるということを頭に入れておいて下さい。
6/30追記
(毎日新聞6/28から抜粋)
(毎日新聞6/30から抜粋)