これは実話です。
20世紀初め、毒を撒き散らす悪女として恐れられた患者のお話です。
”伝染病の恐怖と闘う現代人が今読むべき歴史的教訓の書”
と紹介されています。
料理人として働いていた彼女(メアリー)は腸チフスの無症候性キャリアとして、本人の自覚のないまま雇い主の家族ら50人近くに病を伝染させた。「毒婦」「無垢の殺人者」として恐れられた。1人の女性の数奇な障害に迫る。突然の強制隔離、条件付きの解放、そして失踪から驚きの展開へ-。
彼女のとった行動と社会の反応が残したものは、これからの私たちに警鐘を鳴らしている。
(※紹介文より抜粋)
これは今、私たちの状況と同じではないでしょうか。
ウイルスによって差別や社会の分断があってはならないとも考えなければなりません。
この1冊が大切なものを教えてくれると思います。
最後に本文より一部抜粋しました。
ー恐ろしい伝染病が、いつ社会に蔓延するかは誰にもわからず、もしそうなれば、電車で隣に座る人が、恐ろしい感染の源泉に見えてこないとも限らない。(中略)もし、あるとき、どこかで未来のメアリーが出現するようなことがあったとしても、その人も、必ず、私たちと同じ夢や感情をかかえた普通の人間なのだということを、心の片隅で忘れないでほしい。