朝倉市には甘木鉄道(通称甘鉄)というローカル線があります。もともと国鉄甘木線として甘木~基山間を走っていたのですが、赤字対称路線になり国鉄線としては廃線になりました。その後第三セクターとして生まれ変わり地元の貴重な足として運行しています。黒字経営の三セクは珍しいらしく三セクのお手本として各地から研修に来てあるそうです。
今回はその路線紹介で第1回目は【大刀洗駅】です。
利用されたことがある方もいらっしゃるでしょう。ここは[キリンビール福岡工場]の最寄り駅になります。夏の工場見学が秋のコスモス園の時季には無料のシャトルバスも運行しています。そして駅舎の一部を改装した[大刀洗レトロステーション]があります。
ここは元平和記念館でした。移設したのでその時の外見になっています。移設した平和記念館はこちらです。
もともと大刀洗には飛行場がありました。戦時中です。この飛行場から特攻で多くの若者が飛び立っていった歴史があります。
この記念館の展示物の中には本物の零式艦上戦闘機(通称零戦)があります。福岡県出身の漫画家松本零士さんから寄贈された戦闘機の車輪も展示されています。戦争体験者の人口が減少しているなか現実に起こった事実と若い世代に伝えたいということでここには全国の小中学校の見学者がたくさんお見えになっています。
私の祖母はここで看護師として働いていたそうです。よく話をしていたのは明日特攻に出撃するのが決まり、その前の晩出撃するメンバーで酒を呑んでいたそうです。祖母は傍でお世話していたらしいのですが、その時ひとりだけ隅っこでひとりで呑んでいた若者がいたそうです。話しかけようと思ったらしいのですがその若者は涙を流していたそうです。これを見て話かけるのをやめたそうです。そして翌日出撃後の消息はわからなかったそうです。よく祖母は「あの時の若者はどうなったちゃろうね」と言っていました。
私、あまり航空機は詳しくないのでわかりませんが、この平和記念館にはこんなヘリコプターも展示してあります。